2014年度の年間医療費(厚生労働省)です。80歳をこえると、高齢者ひとりあたり100万円の医療費がかかっています。全日本人の平均をとった年間医療費なので正確な数値です。80歳をこえた高齢者がひとり20年生きると2000万円以上医療費がかかるのです。老後の年金以外に2000万円必要になるというくらいのお話では済まないのではないでしょうか。5年たった今、さらに高齢化がすすんで、高齢者の数はふえて、ひとり当たりの医療費は増加しています。2000万円する抗がん薬が使われはじめるので医療費の高騰に一層拍車がかかる見こみです。時間がたつごとに医療費は高騰しつづけます。医療介護を享ける高齢者が増加して、生産活動をおこなう現役世代と、未来の日本をになう青少年世代は減少していきます。国家財政が破綻危機を目前にしているといってもいいすぎではありません。現役世代は子育てと介護の合間に仕事に精を出しストレスで慢性疾患となり、高齢者はしぶしぶ施設に入居しては、自分が望んだような豊かな老後生活を送ってはいません。高齢者施設へ訪問診療している医師は、高齢者本人の不満と、介護する家族の疲労と、双方の苦悩を身近に見聞しています。

 

<いのちの学校>と<いのちのクリニック>は予想をこえる医療を実践しています。医療費を大幅に抑えることは可能です。国家レベルにおいても、個人レベルにおいても、です。国家レベルの医療費は政治家の英断にお任せすることにして、一医師として<いのちの学校>と<いのちのクリニック>は、個人の医療費の削減し、健康長寿を支える医療を提供しています。

 

足腰が弱って認知機能が衰えれば、一人前の人間として生活することはできません。必ず、だれかの手助けを必要とします。自尊心が高い人にはとても我慢できない状態ですが、自分の心身の状態がそうなってしまうと、他に手立てが存在しません。だから自分らしく自立して満足に生活するためには、最低でも足腰が弱らず、認知機能も衰えさせない工夫を必要とします。

今の日本は、政治家も医療者もふくめて、だれもこの問題を考えていません。海外の医療者と談論するとこの点は明確です。現代の医療は長寿をもたらしたし何歳までも延命できますが、一方で健康を保つことはできず、健康長寿を実現できません。<いのちのクリニック>はこんな医療の現状に満足できず。健康長寿を実現して医療費を抑える医療をおこなっています。

 

たとえば「感冒」です。日本中で感冒(かんぼう=「風邪」)を治すことができる医師は、どれだけ存在するのでしょうか。治す気になれば短時間のうちに治せる医療者はいるのでしょうか。一昔前なら「風邪」に抗生剤・去痰薬・鎮咳薬を処方する医師がほとんどでした。安易に抗生剤を処方しすぎたために、細菌が抗生剤に耐性をもってしまい、薬が効かなくなるので、医療界はあわてて抗生剤の処方を控えるように通達を出しました。現在の保険医療では、風邪には鎮咳・去痰薬と解熱剤だけ処方しています。風邪の治療には抗生剤を出さないことが良識ある医療である、と誇りに思っている医師がたくさんいます。一方、感冒が治りにくくなっている現状があり、他の医師が治せなかった感冒を数週間こじらせた患者が駆けこんできます。私は感冒の真の原因を教わっていて、速効で治す方法や、時間をかけて治す手段など、いくつもの治療手法をもっています。

自分自身で感冒やインフルエンザに罹患してみて、自分を治す実験をかさねているため、効果的な治療をおこなうのです。

 

もうひとつ例をあげましょう。国民的な疾患でもある「腰痛」です。現代医学では整形外科領域が腰痛治療にあたりますが、腰痛を安全で短期間で恒久的に治せる整形外科治療を見聞したことがありません。私も日常的に経口鎮痛薬を処方するし、神経ブロック注射をほどこすので、まったく整形外科医療に疎いわけではありませんが、治療効果はそれほど望めないのです。私は腰痛の真の原因を教わっていて、根本的かつ恒久的に治す治療法や、症状を安全に緩和する治療方法を手に入れました。

身体にやさしい漢方薬を併用しながら、じつにカンタンで安全な方法で腰痛はすっきり、しかも生涯にわたり落ちつきます。腰痛が治ると、肩こりがよくなり、骨粗鬆症が改善し、頭痛がなくなり、めまいやふらつきがなくなり、眼精疲労がとれて、肥満が解消し、尿漏れがなくなり、頻尿もおさまります。小顔になって、シワが少なくなり、若返ります。いびきをかかず、ゆっくり眠れて、疲れがたまらなくなります。元気になり、身体が軽く、うつ状態がなくなって、記憶力が増進してきます。自分のことで手一杯でなくなり、他者を思いやって愛情をもって生活できるようになります。老いの歓びを心から感じます。腰の状態がよくなれば、ここに書ききれないくらいの症状が信じられないほど改善するのです。

 

感冒と腰痛の治療で重要なのは悪い症状を消し去るのではなく、その症状をもたらす悪い原因を取り除くことにあるのです。

目もくらむ数の人間がネコの額ほどの土地に密集して、生き物と機械からでる汚れた空気を吸って、人間の身体に合わない衣服をきて、靴をはいて、食事をとる。歓びと解放とは無縁のセックスをする。疲れとストレスをためる布団やベッドで眠る。PCやスマホと向きあう気楽さに慣れて、人と目を合わせて語ることが苦手だと自己弁護して、自分自身から逃げ出している。自分をいためつける生活をさんざん積み重ねて心身が悲鳴をあげているのに気づかぬから、足腰は弱り、認知症は悪化する。

 

すべては「人生を短期決戦」と考える粗忽な人生戦略から起きているのです。65歳で定年を迎えるまで全力スパートすれば残る老後の35年は余力がなくなって当然でしょう。はじめから「人生100年」を見すえた、長期の人生戦略が必須です。

 

あらゆる不平不満は自分自身がうみだしている、という気づきを手にする。<いのちのクリニック>はそこからはじまります